新宿の監視員の恐怖

まだ、道路交通法が改正されて日が浅い夏の日、それは俺がはじめてきっぷを切られて間もなくのことでしたが、俺はビッグスクーターに跨って新宿までコンピューターの音楽ソフトを見に行ってきました。
駐車違反の取り締まりが厳しくなったのにも関わらず、新宿にほとんどバイクパーキングが無かった、俺にとっては受難のころの話です。
それまで俺は、西口に用事があるときは、都庁の近くに停めていました。
そこは人気が少なくて、歩道の広いところだったので、少しの時間停めさせてもらっていました。
三丁目の周りに用事があるときは、さすがに人通りが多すぎたので、わざわざ二丁目まで行って、あまり人が通らないわりに歩道の広い並木道のコーヒー屋のそばに、停めておくのが習慣になっていました。

でも、目黒通りの不便なところに停めておいているときですら、俺のビッグスクーターはきっぷが切られていたので、俺もかなり神経質になっていて、スクーターを停める前に、周囲のオートバイに違反のシールが貼られていないかを確認してから停めようと思いました。
まずは、そのソフトウェアが売られている店により近い、駅西口の都庁のそばの、いつもスクーターを停めているところに行ってみました。
すると、シールは貼られていなかったものの、なんと自分の停めようとしたところのすぐ側に監視員がいたんです!まるで鬼ごっこのように、俺は東口の並木道へとスクーターを走らせました。
到着すると、そこに一列にならんでいたのは、違反シールを貼られたオートバイでした。

どこかに停めないといけないけど、どこに停めたら良いのやらわからず、困惑した状態で、街中を何週かして、南口の人混みの中に、監視員を発見し、その人に尋ねてみました。
「これを停めたいんですけど、どこかにバイクパーキングはありませんかね?」すると、その人は言いました。
「そうですね、都庁の地下にバイクパーキングがあるんですけど、あとは秋葉原しかわからないです。
」バイクパーキングが全然見つからないのはわかったけれども、秋葉原まで行ってくれと言われても困りますよね。
秋葉原には用事がないんだから。

それに比べて、今はビッグスクーターを使う者としては大分ましな時代になりましたよ。
あの町のあちこちにバイクパーキングができたからです。
しかも、最初の1時間は無料のところがあったり、夜なら1時間100円位で、最高でも1000円までだし。
事故とか盗難の危険性を孕んでいるのに、路上に放置しておいて、違反金だのレッカー代だので1万近く軽くいってしまうのに比べたら、バイクパーキングに駐車するのは、安い保険に入って駐車するようなものですから。